『 タイってアブナクないの? 』


アブナクない! 

って書いたら、もう今日のコラムは終りだー。
それじゃあんまりなので……あ、今日のタイ・コラム、新装開店なので、よろしく、ねっ!
夢さんの旅は、場所を地中海に移すが、おいらはまだまだムアン・タイをほっつき歩くからね。

そう言えば、初心に帰る意味で第一回目に書かせてもらったこと、読み直しておこおっと。

「(前略)ま、そないな具合やから、なんちうか、ようみなはんいわはるとこのタイ情報ちうのん、メチャクチャが多いんやよー。「群盲、象を撫でる」っちうこともあるやろかぁ…。
でね、前振り長いんやけどさー。前々から思うてたん。
こないな嘘に気付いて欲しおます、誤解をちびっとでも解消して欲しおます、って。」

(あ、これ↑ 大阪弁バージョンだった…。)
                 (注:夢さんのHPに『大阪弁で見る』が出来た。)

ま、そーゆーことなんで、よろしく!

で、『タイってアブナクないの?』 なんだけど、アブナクない!
あ、また一行で終っちゃうよ…。
よく聞かれるんだよねー、タイに行くってーと。

なんか、やっぱり、ガイドブックとか雑誌とか、あ、TVもだね…そーゆーものがいけないんだね…。(だからおいらは…タイでの仕事はしなかったんだ…。あ、ゴメン、先に謝っとく。国内ではいろいろいい加減な番組も作った……)

おいら、どー考えても、日本やアメリカよりは遥かに安全だと思うよ。

でも、そう言ってるだけじゃ分かってもらえないよね。困ったな…。
タイ…。
そうねー、まず、これは前にも言ったことだけど、タイ人って、そのほとんどがものすごく敬虔な南伝上座部仏教徒でさ。成人男子なら大抵の人が一度は得度を受けて、227の戒律を学び実践してニッパン(涅槃)の境地を目指した(そこに辿り着けば悟りを開いた、ってことになるね)修行済み者だし、そうでない人も、小さな時から親や地域や学校で徹底的に教えられるのが仏教徒として最低限守らなくてはならない五つの戒律でさ、不殺生・不盗・不嘘言なんてものはその基本中の基本で、もうこれはタイ人の体に沁みついてる
ものな訳。

多分そーゆーことから来てるんだと思うんだけど…。
とにかく、タイを旅したり住む真似してたりしてて、恐いとかアブナイとか言う目に遭ったことがないのね。

盗難とかもだね。

例えばある時、クルンテープの公衆電話にウォレットを置き忘れたことがあった。
夜の10時頃のサトーンだったかぺッブリだったか…とにかくあまり人通りのないような通りにある電話ボックスに…。
おいらは、電話を済ませて、TUKTUKに飛び乗り(なんか急いでたな)、PATPONGに出た。
で、PATPONGに着いてややあってから、置き忘れてきたことに気が付いた。
ウォレットは主に名刺入れ・カード入れとして使っていたものだからお金は500バーツ札(当時はこれが最高紙幣)一枚だけを、何かの時のために折り畳んで入れてあるだけ。
おいらにとっての価値は、電話番号などのメモと貰った名刺にある。
にしても、開ければ見えるところに500バーツがあるのだから、もう諦めるしかないと(当時のおいらは)思った。
でも…やはり、あれを無くすといろいろ差し障りがあるなぁ…って考え始めたらもう居ても立ってもいられない。
とにかくタクシーを急がせた。
すると……

おいらが使った公衆電話ボックスの前に二人の若者が…。
「しまった! 遅かったか…」
と、おいらは思った。この間、45分ばかり…。誰もあの電話を使わなければ残ってる可能性もあるが…と考えていたおいらは、この二人連れを見てガッカリした。
そっとタクシーを降り、それとなく近付いてみると……なんと、一人の男の手においらのウォレットが…。
それをまるで小学生が教室で手を上げるみたいに、捧げ持っているのだ。
そして相棒と通りの右左を見やっている…。
それは決して人目をしのぶキョロキョロではなく、「これを置き忘れた人はさぞや困っていることであろう」「このまま置いておいてなくなってもいけないから、ボクたちが持って、持ち主が取りに来るまで待っていてあげよう」「しかしなんだよね、ドロボーと間違われると困るから、こうして高々と手を上げていよう」……。

そんな感じだったね。
「どうもありがとう。それはおいらのです」って言ったら、はにかむような白い歯を見せて…。
そう、二人とも…。
いつからそうしていたものか…。もう20幾つって言う、大のオトナが……。
「もうある訳ない」なんて思ったおいらは、なんて性悪なんだと思ったね。
(ま、タイでそう思うことはもう何度もあって…それで少しはタイのことが分かってきたのだけれど…。)

深夜のソイ(大通りの両側に作られた小路)…。
なにげに歩いていてギョッとさせる(ゴメン。おいらはタイ人の中に入ると少し背が高すぎる様なのだ)ことがよくあるが、ギョッとさせられたってことは、ないなぁ…。

安宿のボーイとかお掃除のおばちゃん、それについさっきまで乗ってたTUKTUKのニイチャンだったりとか…、おいらの部屋には結構ヒトが遊びに来たりする。
でも、何かものがなくなった、なんてことも一度もないし…。
財布とかパスポートとか、大抵、ベッドの上にポーンと置いてあって、「ゴメン、ちょっと水浴びするから」なんてバスルームに入ったりすることも多いのだけどね…。
ああ、そう言えば、なんでも隠しまわる人って、物をなくすことが多いみたい。

殺人事件。
あるよー、タイでも。
日本人も何人か殺されてる…。
新婚旅行に来て(披露宴会場から抜け出したような白いスーツにブーケを持って、って格好だったそうで)、空港から乗ったタクシーで、ふんぞり返った新郎は運転席に投げ出した足で行き先を示したそうで…。
多分、インドのリクシャーと間違えたんだね。合掌。
パッタヤーで同じく新婚カップル。新郎が沖合いで溺死っていう。それで新婦が疑われた事件があったが、おいらの情報網によると、ただ「コンシェルジェを怒らせた」と…。
前日、ブーケで頬を叩いたってことがあったらしい…。ロビーで。「そんなことも出来ないのか!」って怒鳴って。
ああ! これなんか、おいらと少し前に知り合っていれば死ななくてもよかったのに…って、とっても残念だなぁ…。

タイ人って、とっても誇り高いって民族性があるよね。
多分、周辺諸国がことごとく近代の歴史の中で、フランスやイギリスの植民地支配を受けたってことがあるのに、タイだけは独立を守り通して来たってことと関係があるかも…。
アジアって所まで範囲を広げたって、フィリピンはスペインのちアメリカの…だし、日本だってアメリカの…だし…。
だからかなぁ…。タイ人はヘンにメンツにこだわるってゆーかー、特に人前で叱ったりするのはアブナイんだよねー。
おいらの友達(前にバーの経営をしてた)なんかも、ある日ホステスをみんなの前で叱ったら、次の日、ピストルを持った父親と一緒にお礼参りされたってゆーもんねー。

あ、ついでに銃器のことに触れておくとね、タイは日本に比べたら比較になんないほど市中に出回ってるよ。(アメリカほどではないけれど。)
だって、都市以外は害獣や猛獣だっている訳だし、徴兵制の軍隊(注1)だってある訳だし、ついこの間までは「周辺の共産国からの侵略に備えて国民はすべからく銃器の扱いには慣れておく様に!」って政策まであった(注2)訳だし、それにピストルなどはドロボーよけに届けさえ出せば誰でも持てる(注3)ってことになってるし…。
つまり土壌が違うんだよ。
その土壌を知っておかないと、ね。

(注1:年2回、徴兵の日があって、適齢者は学校やお寺などに集まるの。そして、 なんと! 抽選が行われるんだよね。「ハイ、あんたは外れ!」「おっ! キミは当たりー!」なんて言われてるのがオカマ風にシナ作ってる子だったりするんだけど …。)

(注2:例えばクルンテープには市民にも開放された軍の射撃練習場があって、NATO規格の38口径や45口径の弾がとっても安く買える。一箱50発300バーツとか。)

(注3:タイの新聞にはよく血を流して倒れてるドロボーの横で、ニヤリと笑いながらピストルをこれ見よがしに掲げてる金行のオヤジの写真が載ってたりする。)

麻薬? 覚醒剤? ガンチャ?
ああ、あるよね。
でもこれらって、何処の国にもあるよね。
要は嗜む(?)かどうかの個人の問題に帰するよな。
それにタイの人は、これらの蔓延はPATPONGやPATTAYAと同じで米軍の置き土産だ、って言ってるんだけど…。

(注:独立を守るために絶妙なバランス感覚を持った外交をする、ってのは各時代を通じてのタイの政治の特徴って言われてる。よって、ベトナム戦争の後半では、タイは空港や港湾、それに各地に休養慰安設備を提供した。)

なんか、ベトナム戦争後と前とじゃ、その出回る量とか使用目的(アヘンは山岳民族は日常的な家庭薬として使っていたし、ガンチャもカンボジアに近い地域などでは食材でもあった)がガラリと変わったんだって。

やはり、「タイも恐い」と、言い直そうかなぁ…?
でもね。
なんか、タイで被害に遭う人って……共通する特徴があるようなのね。
その特徴に当てはまりさえしなければ…そうだ!
そう言いなおそうっと!
当てはまりさえしなければ、タイほど安全なところはない、って!


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