『タイの男・タイの女』


20年前、25年前って言うとさぁ、圧倒的に男が多かったよね。タイに行くのは。
それが、15年ほど前から女性が増えてきて、今じゃ、女性の方が多いよね。空港とか、イミグレで見ている限りでは…。

いいことだと思うよー、おいら的には。
だって、昔は「タイに行く」って言うとさぁ、なんか、「ああ、女ねっ」って思われることが多くてさ。
おいらは「そうじゃないんだけどなぁ…。女性にとってもタイはいいところなんだよー」って、心の中で呟いてたのだけど…。
今、女性のタイ渡航が増えて「それご覧」って感じだよ。

で、男は女に、女は男に、会いに行く訳じゃないけど、お題は『タイの男・タイの女』。

ま、一言で言ってしまえばタイは女性上位社会。
え? って思うんだってね。こう言うと。

勿論、一般的な話しだよ。例外は何処にもあるんだからして。
国民性ってゆーかー、そういうのが多いとか、タイ人社会では、そういうことになってる、ってことだね。

そうねー、例えば、会社とか銀行とかに行ってごらん。
トップ(何故か社長や頭取ってことになると男が多い)を除いた幹部って、ほとんど女性だよ。
中間管理職とかさぁ。
で、その下でウロウロしてるのが男性って構図。
なんか注意を受けて、かしこまってワーイ(合掌)してるのが男。
上司の女性は鷹揚にワーイを返してたりする。

そういうの見るの好きだったな。タイへ行き出した27,8年前のことだけど。

あの頃…いや、今だって、日本は、実質的には男性上位社会だからね。

タイの東大にあたるのがチュラロンコーン大学。
キャンバス内を歩いてごらん。
(あ、タイは他のヨーロッパなどと同じで、大学は開放的だから、誰でも入っていけるよ。日本の大学はまるで刑務所みたいに塀があってさ、ガードマンがいたりするんだけどさ…。)
圧倒的に女子学生が多いから。
多分8対2?

タイの早稲田みたいのが、タンマサート大学。
ここだとようやく半々って感じ?

レベルが落ちるほど男子が増えるんだけど、ね。

ま、フツーの庶民の生活レベルでも、見てて感じられるのは、男はダラーとしてて、女のほうがキビッとしてる、ってことだね。

あぁ、例えば、建設工事現場。
レンガを運んだり、セメントこねたり…なんて力仕事は、女の仕事だね。

食堂。
金庫の前に陣取って、金縁の眼鏡なんかかけて、偉そうにしてるのは女主人。
たまに同じ事をしてる男主人を見かけるけど、ランニングに半ズボン(短パンじゃなく)なんかで、まぁ、サマになってないったらありゃしないね。

男は働かない、女は良く働く。男はお金にも女にもだらしなくって、打たれ弱い。女は身持ちが固く打たれ強い、って話もあるけど……。

これはチョット違うんだよね。
ってゆーかー、まぁ、見た眼にはその通りなんだけど、まぁ、理由があってのことなんだよね(って、daawも男だからって、弁解してるんじゃないの? って? あ、してるかも…)。

前にもチョット触れたことだけど、タイの国教とも言うべき南伝上座部仏教に原因があると、おいらは睨んでるんだけどねー。

つまり、タイの男は一種の成人通過儀礼として、得度し、お寺で修行をする、ってことがある。
これは、現プミポン国王をはじめ歴代の国王も例外ではない。
短いと3週間ってこともあるが、大抵は入り安居から出安居までの3ヶ月間、227の戒律を守って、結構厳しい修行に耐えなければならないんだよね。
一家の、特に母親と女兄弟の期待を一身に受けてさ。

つまり、このことが、男を「エラク」するのであーる。
女にとっては袖触れ合うことも許されぬお坊さん、衆生の幸せを我が身を削ることで祈って下さるお坊さん(それにしちゃ太ったお坊さんも多いが)、とにかく近付き難いお坊さん−−−に、なんと我が息子が、我がお兄ちゃんがなってくれるのである!
これはもう目出度いと言わずしてなんと言う!
てなもんである。

つまり、一旦、修行を終えた男は、もうこれは立派な修行経験者であり、それだけで社会の尊敬を受け、家族にとっちゃ自慢の種。
一日に一回、仏さまとのコンタクトを取って、一家の無事と繁栄をお祈りして下さるなら、あとはもうダラーっと楽にお過ごし下さい。
ってなもんなのである。

だから、今度は逆に辿れば、男と産まれた子供の、なんと甘やかされる事よ。
大きくなったらこの子はお寺に行って、一家眷属の為に厳しい修行に耐えなければならないのだから、幼い内は精々可愛がって、楽させてあげよう。
ってなもんなのである。

だから、まぁ、タイの男のガキのピーピーギャーギャーとうるさいことうるさいこと。
もう、張り倒してやろうかと思うくらい、ショッピング・コンプレックスなどで、駄々をこねてるのをよく見る。

その点、女の子は違うよ。
ガキと言っても、泣かないし、躾も行き届いてる。
ムチを持った家族に、幼い時からあれこれと躾られるからね。

え? ムチとはオーバーだろう? って?
いや、ホントなの。
ムチではないんだけど、田舎ではその辺にある細い小枝とか、都会では菜箸とか、まぁなんでもその辺にある叩いても余りダメージを与えない細い木などなんだけど、これが女の子の躾には決まって登場するのがタイだね。

ま、こんな育て方が、その後の成長に大きく作用するのは仕方がないだろうっての。

タイの女はキリッとしてて、男は優しすぎて根性がない、っての。
あ、タイの男はとにかく優しいよー。
これは、特に、女性読者に言っておくねっ。
氏育ちがそうさせるのだからね。
なにも paak waan(口が上手・ほめ殺し?)は、ワザとじゃないんだからねー。
産まれつきなんだからねー。
悪気はないんだからねー。

って、なんか、おいら、何時の間にかタイ人になってなーい?


   【本日のタイ語講座】
    
    paak (低く発音) = 口
    waan(下げて上げる) = 甘い

    paak waan で「甘い口」、すなわち「お世辞がうまい」
    「相手をその気にさせるのが上手」ってことになる。
    タイの男は皆 paak waan である。


   【本日の蛇足】

    上記したタイの男女の性差は、宗教から来るもの以外
    に、社会構造そのものが、基本的に母系社会から成り
    立っている、と言うことにも原因が求められると思う。
    タイは基本的に母系社会であり、例えば結婚は、花婿
    が花嫁の実家(多くは離れを建てる)に来て暮らす。
    家は、代々、女の末子が継ぐ。


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